必修問題対策!(肩腱板損傷の診察)

問題

解答&解説

問1.インピンジメントサインでの検者の立ち位置はどれか。(第28回)

  1. 健側前方
  2. 健側後方
  3. 患側前方
  4. 患側後方
解答&解説

正解は4番の”患側後方”です。インピンジメントサインは肩腱板断裂の鑑別のテスト法です。

実施法:検者は患者の患側後方に立ち、一手を患者の肩峰部、他手で上腕骨遠位部を把持する。上腕遠位を把持した手で上腕長軸方向に軸圧を加え、患側上肢を軽度内旋しながら挙上する。陽性所見として肩峰下に疼痛、クレピタスが触知できる。理論編P468

問2.急性期の肩腱板損傷で陽性となるのはどれか。(第28回)

  1. ドロップアームテスト
  2. スピードテスト
  3. ルーステスト
  4. モーリーテスト
解答&解説

正解は1番の”ドロップアームテスト”です。ドロップアームテストは新鮮な腱板断裂時の際に認められる。

実施法:検者は坐位の患者の後側方に位置し、患肢手関節部も持って他動的に肩甲骨の平面上に90°外転させる。検者はその肢位で支えた手の力を緩めると患者はその肢位を保持できれば陰性、保持できなければ陽性とする。

2.スピードテストは上腕二頭筋長頭腱炎に対するテスト法

3,4.ルーステスト・モーリーテストは胸郭出口症候群に対するテスト法

理論編P468

問3.陳旧性の腱板損傷の症状でないのはどれか。(第29回)

  1. 肩関節の腫脹
  2. 大結節の圧痛
  3. 外転時の痛み
  4. 就寝中の痛み
解答&解説

正解は1番の”肩関節の腫脹”です。腱板損傷では骨折や脱臼などに比べて腫脹は軽度です。陳旧性であれば腫脹は確認できません。

陳旧例の場合みられる所見※選択肢以外 (実技編P258)

棘上筋、棘下筋の萎縮がみられる。

肩関節の拘縮など

問4.棘上筋損傷の徒手検査法で誤っているのはどれか。(第30回)

  1. インピンジメントサイン
  2. ペインフルアークサイン
  3. ドロップアームサイン
  4. リフトオフテスト
解答&解説

正解は4番の”リフトオフテスト”です。リフトオフテストは腱板損傷のテスト法ですが、肩甲下筋の機能不全を確認するテストになるため、棘上筋の評価はできせん。

実施法:肩関節内旋位(手背部を背中に当てる)から、自動運動で内旋を強制するように指示。背中から手を離すことができない場合を陽性とする。(理論編P469)

問5.肩関節のインピンジメントを確認する動作はどれか。(第30回)

  1. 検者は患者の健側前方に位置する。
  2. 検者は大結節を押さえる。
  3. 肩関節を内旋位で挙上する。
  4. 挙上は自動運動で行う。
解答&解説

正解は3番の”肩関節は内旋位で挙上する”です。インピンジメントサインの実施法は問1の解説を参照してください。

1.検者は患者の患側後方に位置する。

2.肩峰部と上腕遠位部を把持する。

4.挙上は他動運動で行う。

問6.肩腱板損傷で最も多いのはどれか。(第31回)

  1. 棘上筋腱
  2. 棘下筋腱
  3. 肩甲下筋腱
  4. 小円筋腱
解答&解説

正解は1番の”棘上筋腱”です。どの筋も損傷する可能性はありますが、棘上筋腱は特に損傷が受けやすいと言われている。(理論編P350)

問7.肩腱板損傷の際に陽性となるのはどれか。(第32回)

  1. スピードテスト
  2. ジャークテスト
  3. ディンプルサイン
  4. ペインフルアークサイン
解答&解説

正解は4番の”ペインフルアークサイン”です。ペインフルアークサインは有痛孤徴候とも呼ばれる。

実施法:片手を患者の肩峰部前縁にあて、他手で手関節部をもって他動的に肩甲骨の平面上に外転させていく。外転60~120°の間で疼痛が出現した場合には陽性と判断する。

1.上腕二頭筋長頭腱炎のテスト法

2.前十字靭帯損傷時のテスト/肩関節後下方関節唇損傷のテスト

3.腱板疎部損傷のテスト法

問8.肩のインピンジメントの所見でないのはどれか。(第32回)

  1. 雑音聴取
  2. 肩峰下疼痛出現
  3. 外転位保持不能
  4. 結節間溝部疼痛出現
解答&解説

正解は4番の”結節間溝部疼痛出現”です。結節間溝部の疼痛出現は上腕二頭筋長頭腱損傷を疑います。インピンジメントの症状として肩峰下の疼痛、関節雑音(クレピタス)、筋力低下(特に外転)などがあります。

問9.肩腱板の完全断裂はどれか。(第33回)

  1. 腱内断裂
  2. 全層断裂
  3. 関節面断裂
  4. 滑液包面断裂
解答&解説

正解は”全層断裂”です。全層断裂は完全断裂に分類されます。滑液包面断裂、腱内断裂、関節面断裂は不全断裂に分類されます(理論編P350)

問10.肩腱板損傷の症状で誤っているのはどれか。(オリジナル問題)

  1. 圧痛は筋腹部に多くみられる。
  2. 外転60~120°の間で疼痛が生じることが多い。
  3. 夜間痛がみられる。
  4. 陳旧性では筋萎縮がみられる。
解答&解説

正解は”圧痛は筋腹部に多くみられる”です。肩腱板損傷の圧痛部位は大結節部です。(理論編P351)

問11.クレピタスが陽性所見になる徒手検査はどれか。(オリジナル問題)

  1. ドロップアームテスト
  2. インピンジメント徴候
  3. リフトオフテスト
  4. スピードテスト
解答&解説

正解は”インピンジメント徴候”です。腱板損傷のテスト法であるインピンジメント徴候では上腕長軸方向に軸圧を加え、軽度内旋しながら挙上することでクレピタス(関節雑音)を聴取することがあります。(理論編P468)

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