解答&解説
問1.足関節外側側副靱帯Ⅰ度損傷でみられないのはどれか。(第28回)
- 疼痛
- 腫脹
- 圧痛
- 不安定性
解答&解説
正解は4番の”不安定性”になります。靱帯の損傷のⅠ度は【靱帯の微小な損傷で疼痛、腫脹は少なく、圧痛や機能障害も軽度で不安定性は認められない。】と定義されています。理論編P59
問2.足関節外側側副靱帯損傷で誤っているのはどれか。(第29回)
- 内返しで発生する。
- 腫脹は損傷の程度と一致する。
- 前距腓靭帯の単独損傷が多い。
- 受傷直後は起立不能になることがある。
解答&解説
正解は2番の”腫脹は損傷の程度と一致する”です。足関節外側側副靱帯損傷では疼痛、腫脹がみられるが、損傷の程度とは必ずしも一致しないと言われている。理論編P396
問3.前距腓靭帯断裂で誤っているのはどれか。(第29回)
- 足関節外果前方の皮下出血斑
- 内返し強制での疼痛増強
- 足関節周囲の圧痛
- 前方引き出しテスト陰性
解答&解説
正解は4番の”前方引き出しテスト陰性”です。前距腓靭帯断裂では前方引き出しテストが陽性になります。理論編P396
前方引き出しテスト
実施法:一方の手で下腿遠位部を把持し、他方の手で踵部を後方から前方に引き出すように圧迫し、距骨に内旋を加えると距骨と外果前方の間に生じた間隙を触知できる。
問4.足関節内返し損傷で好発する部位はどれか。(第30回)
- 三角靱帯
- 踵腓靭帯
- 前距腓靭帯
- 前脛腓靱帯
解答&解説
正解は3番の”前距腓靭帯”です。内返し損傷では外側側副靱帯が損傷するが、その中でも前距腓靭帯の損傷が好発する。理論編P396
問5.新鮮な足関節外側靱帯Ⅰ度損傷の所見はどれか。(第31回)
- 限局した圧痛がある。
- アライメントの異常がみられる。
- 関節が一定の角度に固定される。
- 健側と明らかに異なる外観を呈する。
解答&解説
正解は1番の”限局した圧痛がある”です。
足関節外側靱帯Ⅰ度損傷の症状は問1の解説を参照してください。Ⅰ度損傷では疼痛は強くはないが、靱帯損傷部を圧迫することで圧痛がみられます。
問6.足関節前距腓靭帯損傷の前方引き出し検査で正しいのはどれか。(第32回)
- 足背を把持する。
- 膝関節を伸展位とする。
- 足関節背屈位で行う。
- 距骨に内旋を加える。
解答&解説
正解は4番の”距骨に内旋を加える”です。前方引き出し検査については問3を参照してください。内旋を加えることで距骨と腓骨の間が開大します。
問7.前距腓靭帯損傷の診察で正しいのはどれか。(オリジナル問題)
- 受傷直後より皮下出血斑が著明に出現する。
- Ⅲ度損傷では前方引き出しテストが陽性となる。
- 外果と第5中足骨底を結んだ線の中心よりやや前方に圧痛を認める。
- 内反ストレステストにより外果の下方に疼痛が出現する。
解答&解説
正解は2番の”Ⅲ度損傷では前方引き出しテストが陽性となる”です。
Ⅲ度損傷では前距腓靭帯の完全断裂となるため、動揺性が著明にみられ前方引き出しテストが陽性となる。
1.皮下出血斑は外果下方にみられ、時間の経過とともに出現する。
3.外果と第5中足骨底を結んだ線の中心よりやや前方では二分靱帯が触れる。
4.前距腓靭帯損傷では外果の前方に疼痛が出現する。

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