解答&解説
問1.三角筋付着部より遠位での上腕骨骨幹部骨折で正しい固定肢位はどれか。(第28回)
- 肩関節外転70度
- 肩関節水平屈曲50度
- 肘関節屈曲120度
- 前腕回外位
解答&解説
正解は1番の”肩関節外転70度”です。
三角筋付着部より遠位での上腕骨骨幹部骨折の固定肢位は肩関節70~80°外転、30~45°水平屈曲、肘関節90°屈曲、前腕回内回外中間位で固定します。実技編P103
問2.上腕骨骨幹部三角筋付着部より遠位の骨折で正しいのはどれか。(第29回)
- 整復保持は容易である。
- ミッデルドルフ三角副子で固定する。
- 固定範囲は肩関節から手関節手前までとする。
- 固定期間は3~5週とする。
解答&解説
正解は2番の”ミッデルドルフ三角副子で固定する”です。
上腕骨骨幹部三角筋付着部より遠位骨折の固定肢位は肩関節70~80°外転、30~45°水平屈曲、肘関節90°屈曲、前腕回内回外中間位です。外転角度が大きいため、ミッデルドルフ三角副子で固定します。
1.外転角度が大きいため、整復位保持は困難となります。
3.固定範囲は肩関節からMP関節手前までです。
4.固定期間は7~10週間です。
問3.ミッデルドルフ副子固定を用いるのはどれか。(第30回)
- 鎖骨外端部骨折
- 上腕骨骨幹部骨折
- 前腕両骨骨折
- 中手骨頚部骨折
解答&解説
正解は2番の”上腕骨骨幹部骨折”です。
ミッデルドルフ三角副子を用いる理由は問2の解説をご確認ください。
問4.三角筋付着部より遠位の上腕骨骨幹部骨折で、肩関節を固定する角度はどれか。(第30回)
- 120~130度
- 70~80度
- 10~20度
- 0度
解答&解説
正解は2番の”70~80度”です。
三角筋付着部より遠位の上腕骨骨幹部骨折の固定肢位は肩関節70~80°外転、30~45°水平屈曲、肘関節90°屈曲、前腕回内回外中間位です。
問5.上腕骨骨幹部の三角筋付着部より遠位の骨折で転位に直接関与しないのはどれか。(第31回)
- 三角筋
- 上腕筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
解答&解説
正解は2番の”上腕筋”になります。
上腕筋の起始は上腕骨体部、停止は尺骨粗面になります。起始部付近で骨折が生じるため、骨片の転位には関与しません。
三角筋:近位骨片に関与(外転方向に転位させる)
上腕二頭筋・上腕三頭筋:遠位骨片に関与(後上方に転位)
問6.三角筋付着部より遠位の上腕骨骨幹部骨折の固定で正しいのはどれか。(第32回)
- 肩関節内旋位で固定する。
- U字副子を使用する。
- 固定期間は3~5週とする。
- 初期安静期を過ぎると機能的装具の適応となる。
解答&解説
正解は4番の”初期安静期を過ぎると機能的装具の適応となる”です。
初期安静期を過ぎたら、固定を機能的装具(ファンクショナルブレース)などを利用して、上腕骨のみ固定し、肘関節、肩関節の自動運動を行い、筋萎縮や関節拘縮の予防を行います。理論編P192
問7.ミッデルドルフ副子固定の肢位で正しいのはどれか(第32回)
- 肘関節屈曲位、前腕中間位
- 肘関節伸展位、前腕回外位
- 肘関節屈曲位、前腕回内位
- 肘関節伸展位、前腕中間位
解答&解説
正解は1番の”肘関節屈曲位、前腕中間位”です。
ミッデルドルフ三角副子は上腕骨骨幹部三角筋付着部より遠位の骨折で用いられ、固定肢位は肩関節70~80°外転、30~45°水平屈曲、肘関節90°屈曲、前腕回内回外中間位になります。

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